2019/12/02 Last update
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それぞれのプロトンのケミカルシフト値などは以下の通りである(1-3)。Glu-H2 は,Gluの2番の炭素に結合しているプロトンを示す。
ピークの分離は,当然磁場が強いほど良くなる。研究用に用いられる9 T前後の磁場のMRSでどのように見えるかをコメント欄に示してある。
Proton |
Chemical shift (ppm) in D2O |
Multiplicity | Comments |
Glu-H2 | 3.74 | dd | MRSではGln-H2と重なる。 |
Glu-H3 | 2.04 and 2.12 | m | MRSではGln-H3と重なる。 |
Glu-H4 | 2.34 and 2.35 | m | MRSではGln-H4と一部重なる。 |
Proton |
Chemical shift (ppm) in D2O |
Multiplicity | Comments |
Gln-H2 | 3.75 | t | |
Gln-H3 | 2.11 and 2.13 | m | |
Gln-H4 | 2.43 and 2.45 | m |
臨床用の MRI の磁場は 1.5-3 T ほどで,Glu と Gln のピークを分離することが難しい(4I)。両者を合わせて Glx として定量することも行われているが,低磁場での分離を可能にするための検討も行われている。
> PRESS sequence という Glu 定量のためのパルスがある(4I)。
: TE-averaged PRESS, constant-time (CT) PRESS という方法もある。
: 文献4では,CT-PRESS を使って 3 T での Glu, Gln の定量を in vitro, rat in vivo で可能にしている。
: エタノールの投与で,rat 脳で16週後にまず Gln が,24週後に Glu が増えることも示している。
> これもパルスシークエンスの一つ(4I)。