that は名詞節,形容詞節および副詞節を導くことができる。関係代名詞として that が使われる場合は,形容詞節を導くことになる。例文を見た方がわかりやすいだろう。
この場合,節の中は不完全文 である。つまり,目的語にあたる名詞や代名詞などが書かれておらず,相当する名詞節(先行詞)が主文に明示されている。that 節は,先行詞を修飾する役割がある。なお,この用法では that が省略されることもある。
Eukaryotic cells produce and traffic membranes that maintain intracellular compartments that facilitate regulation of metabolism by controlling the subcellular localization of metabolites, the concentrations of enzymes and substrates to optimize enzyme reactions, and the isolation of toxic metabolites.
Brasaemle & Wolins 2012a. J Biol Chem 287, 2273-2279.
油滴 lipid droplet に関するレビューの最初の文章。構造が難しすぎるように思えるが,著者の所属は The State University of New Jersey と Washington University School of Medicineで,ともに有名な研究者である。
that の方が,which よりも節が先行詞を修飾する度合いが強い。この原則から,以下のようなルールが導かれる(1)。
例えば,以下の文章では that 節がないと言いたいことの意味が大きく変わる感じになるだろう。
また,以下の文では that 節がないと何を言いたいのかよくわからない。