ゼロ迷路試験 zero-maze test は,不安神経症 anxiety の動物モデルに対して提唱された行動試験である(1)。
右の図は2014年に発表された water associated zero maze という方法の写真だが,用いる装置は似ているので参考になるだろう。
このほか,以下の 2 つの行動の回数もデータになる。
Cited from reference 2.
The water associated zero maze. An annular platform (90cm diameter; 10cm width), made out of black plywood, joined to a plastic tank (70 cm diameter, 55 cm deep) elevating it 55 cm above the ground. The annular platform has two opposite, enclosed quadrants (with walls 35 cm height) and two open quadrants (with borders 5mm height). The plastic tank that holds this platform is filled up with water (22 ± 2˚C, 50 cm deep).
> Plus-maze という open/closed の道がクロスした装置を使って,似た実験が行われていた(1)。
: 中央の open でも closed でもない部分で動物が過ごす時間をどのように扱うかが問題だった。
: 実際に,動物は 20-30% というかなりの時間をそこで過ごすというデータも。
: 道を円状にして,この問題を解決したのが zero maze である。
> マウスは 1 時間実験を行う部屋に慣らされ,実験は dim lighting 下で行われた(3)。
> 最初の論文では,既知の抗不安薬 anxiolytics と不安惹起薬 anxiogenic drugs で本法を評価(1)。
: 抗不安薬ジアゼパム diazepam (0.125-0.5 mg/kg) で,不安行動と考えられるものが減った。
: 抗不安薬 chlordiapeoixide (0.5-2.0 mg/kg) でも同様の効果がみられた。
: 不安惹起薬 mCPP (0.25-1.0 mg/kg) では,逆の傾向がみられた。
> 統合失調症モデルである NMDR 受容体ノックアウトマウスで zero maze test を行った論文(3R)。
: このマウスは 63% を open sector で過ごした。wt は 11% であった。
: 統合失調症の anxiety test は,up/down の両方の報告があるのか?