12-22-2014 updated
予め基準となる seed (a priori ROI) を決めずに,脳全体の connectivity について議論したいときには FCD map が使われる(3)。
FCD では,とくに一つの voxel を選ぶことなく,それぞれの voxel について他の全ての voxel との相関を計算する(一定の閾値を設ける)。各 voxel の FCD 値は,相関して変動する他の voxel の個数の指標となる。
FCD 値が高いほど,脳全体との相関が高いことになる。このような領域は ハブ領域 hub (or functional hub) と呼ばれ,脳の各部分の活動を結びつける重要な役割を果たしていると考えられている。
右の図(3)は,さまざまな地域のヒト合計 979 名を対象に resting fMRI を行い,その結果から作られた FCD map を比較したものである。
程度の差はあるが,posterior cingulate/ventral precuneus (BA23/21) に共通のハブ領域があることが分かった。
この論文では,FCD map について以下のように述べている。
なお,FCD という概念を提唱したのはこの論文が初めてではなく,この論文は従来よりも 1000 倍早い計算方法を提唱したものである。
手持ちの論文に使われているパラメーターを列挙。
> FCD map の早い計算法を提唱し,その後の発展の原因となった論文(1)。
: Human, 979 subjects, 民族ごとに local/global FCD を計算,voxel 3 x 3 x 3 mm3。
: Filtering 0.01 Hz - 0.10 Hz, TSNR = 50, FCD value range 0 to 15.
: Correlation threshold = 0.6. Tc < 0.4 で false positive が多く Tc > 0.7 で dynamic range が低い。
: 心拍数は,FCD の個体差の約 10% を説明すると書かれている。
> Psychogenic non-epileptic seizures (PNES) の患者で FCD map を作った論文(2)。
: 3T, EPI (echo planar imaging sequence), cerebellum was excluded.
: FCD analysis is sensitive to gross head motion effects.
: So, they calculated mean displacement (MD) of all subject. Actually MD < 0.2 mm.
: Filtered low-frequency (0.01 - 0.08 Hz) and high-frequency. Values of high frequency?
: Pearson correlation coefficients threshold = 0.44, FCD value range 0 to 1.6.