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部分構造: 下にないもの
関係する実験手法
関連項目
病気
脳 Brain
前脳 Prosenchephalon
終脳(大脳)Telencephalon (cerebrum)
前頭葉 Frontal lobe
前部前頭葉 Prefrontal regions, prefrontal cortex (PFC; human, rat)
背外側前頭前皮質(dorsolateral prefrontal
cortex)
内側前頭前皮質 (mPFC: medial prefrontal cortex)
眼窩前頭皮質 Orbitofrontal regions, orbitofrontal cortex (OFC; human, rat)
中心溝(ローランド溝)Central sulcus
頭頂葉 Parietal lobe
後頭葉 Occipital lobe
後頭葉皮質 Occipal cortex
視覚野 Visual cortex
外側溝(シルビウス溝)Lateral sulcus
島皮質 Insular cortex
側頭葉 Temporal lobe
大脳基底核 Basal ganglia
線条体 Striatum
被殻 Putamen
尾状核 Caudate nucleus
尾状核頭 Head of caudate nucleus
尾状核体 Body of caudate nucleus
尾状核尾 Tail of caudate nucleus
視床下核 Subthalamic nucleus
淡蒼球 Globus pallidus
外節 External segment
内節 Internal segment
大脳辺縁系
Limbic system
扁桃体 Amygdala
帯状回 Cingulate gyrus
海馬体 Hippocampal formation
CA1
CA2
CA3
歯状回 Dentate gyrus
海馬台(海馬支脚) Subiculum
前海馬支脚 Presubculum
傍海馬支脚 Parasubiculum
海馬傍回 Parahippocampal gyrus
嗅内皮質 Entorhinal cortex
嗅周囲皮質 Perirhinal
cortex
海馬傍皮質 Parahipoccampal cortex
前脳,中脳,後脳,菱脳 は発生からみた区分である。脳の発生初期に,神経管に前脳胞,中脳胞,後脳胞という3つのふくらみが生じ,そこから各部分が発達してゆく。後脳と延髄を合わせて菱脳と呼ぶ。
大脳表面のしわは人によって様々な形があるが,中心溝 central sulcus と外側溝 lateral sulcus は共通してみられる。
中心溝の前の部分が 前頭葉 frontal lobe である。中心溝の後方には 頭頂葉 parietal lobe と 後頭葉 occipital lobe がある。外側溝の下側には 側頭葉 temporal lobe がある。
脳幹 brain stem は解剖学用語ではなく一般名称で,定義が定まっていない。延髄,橋,中脳が含まれることが多いが,間脳を含めている文献もある。
側頭葉 temporal lobe は,右図に示すとおり皮質 cortex の一部分である(表面だけを意味する)が,内側側頭葉 medial temporal lobe はさらに内側の構造,すなわち海馬 hippocampus, 脳幹 brainstem, amygdala のことを意味する。
進化的見地からみた脳 のページも参照のこと。
> 霊長類およびいくつかの哺乳類の脳では,大脳新皮質が折り畳み構造をもつ。 Gyrencephalic という(7)。
: 齧歯類の大脳皮質は平坦である。
> ヒトの脳は,大脳新皮質が厚いという特徴がある(7)。 このために言語,抽象的な概念などの高度な思考が可能。
: ヒトの大脳皮質の容積は,チンパンジーの 2 - 3 倍である。
: ニューロンの数,シナプスの数ともに他の霊長類よりも多い。
> 脂質 lipid に富む器官である(dry wet の 50% 以上が脂質)(6I)。
: 脂肪酸の 40% はリン脂質,35% は糖脂質である。
> エネルギー消費が活発な器官である。
: 体積ではヒトの体の約 2% だが,血液の 15% は脳のために使われている(4)。
: 休止状態でも,体のエネルギー消費の 20% を占める(5)。
> グルコース glucose, ケトン体 ketone body, 乳酸 lacate など限られた物質しかエネルギーにできない。
色による区分である。灰白質 grey matter は,神経組織のうち細胞体(核,細胞質など)が存在している部分を示す。肉眼で見てもやや色が濃く見える。大脳では主に皮質 cortex にあるが,脊髄では髄質 medulla にみられる。
白質 white matter は,神経細胞体がなく神経線維の束が存在する部分である。神経線維はグリア細胞(末梢ではシュワン細胞,中性では稀突起グリア細胞)の細胞膜が巻き付いてミエリン鞘を形成している。この細胞膜が白く見える。
脳や脊髄の内部に,神経細胞体が塊を作って灰白質になっているものを 神経核 nucleus という。
Wikipedia "neuron" から転載
場所による区分である。器官の表層部のことを 皮質 cortex といい,大脳の皮質は大脳皮質 cerebral cortex,小脳の皮質は小脳皮質 cerebellar cortex である。
これに対して,器官の深部は髄質 medulla と呼ばれるが,「大脳髄質」などという言い方はあまりされない。皮質・髄質という区分は,脳以外の器官(副腎皮質,副腎髄質など)でも使われる。
大脳皮質は,新皮質 neocortex,原皮質 archicortex,旧皮質 paleocortex の3つに分けられる。ヒト大脳皮質の厚さは 2 - 4 mm で,ここに約 150 億のニューロンが存在する(1)。 1 mm角の中に,9 - 10 万個のニューロンがあることになる(2)。この数は脳のどの領域でも大体同じであるが,ヒトやある種の霊長類の visual cortex には,この 2 倍の数のニューロンが存在する(2)。
新皮質は等しく 6 層の構造をもつので,等皮質 isocortex とも呼ばれる。一部の領域では 6 層構造は不明瞭であるが,発生の過程で必ず層構造の段階を経ている。これに対して,原皮質および旧皮質は層構造をもたないため,異皮質 allocortex とも呼ばれる。
等皮質と異皮質の中間の構造を示す部分もあり,これは中間皮質 mesocortex と呼ばれる。ヒトでは帯状回,海馬傍回などがこれにあたる。
多くの脊椎動物の脳からは,神経が末梢に直接投射している。これらを脳神経 cranial nerves という。
左に示した12対は主な脳神経である。この名前のほか,神経が脳と接続されている部位によって順に番号がつけられている。左の1-12がその番号に相当するが,ローマ数字で表されることが多い。