9-24-2016 updated
インスリン様シグナルと寿命との関係は,線虫 C. elegans で最初に証明された。重要と思われる流れは以下の通りである。(まだ編集中)
1988: 寿命が長い C. elegans 変異体 age-1 が報告される(2)。
1993: C. elegans 長寿変異体 daf-2 と,daf-16 の変異がこの長寿表現型を抑圧することがわかる(4)。
1997: ポジショナルクローニングで線虫 daf-2 がインスリン受容体をコードしていることがわかる(3)。
2003: マウスでも IGFIR のヘテロノックアウトで寿命が延びることが報告される(5)。
> 哺乳類では証明されていないが,early adult period でのインスリンシグナルの抑制が寿命延長に十分(1)。
組織特異的なインスリン様シグナル分子のノックアウトまたはノックダウンで,寿命が延びるかどうかが様々な生物で調べられている。
これまでのところ,神経系と脂肪組織が重要というデータが多い。
マウス
> Brain-specific IRS-2 knockout で寿命が長くなる(1)。
ショウジョウバエ
> インスリン様ペプチドを分泌するmNSCs を ablation すると寿命が長くなる(1)。