ヘキソキナーゼ hexokinase, HX とは,D-glucose, D-mannose などのヘキソースをリン酸化する酵素である。解糖系 glycolysis の最初の反応を触媒する。
ヘキソキナーゼを活性化するもの
ヘキソキナーゼの活性を抑制するもの
> G6P は,解糖系の第一段階で HX が触媒する反応の生成物である(1)。筋肉で HX を阻害する。
: G6P の細胞内濃度が増える → 次の反応を触媒する PFK の活性が低下している。
: PFK は解糖系の main regulator である。
: この阻害は,HX が PFK の制御を受けて,上流の流れをコントロールしていると解釈できる。
> 肝臓では,hexokinase と同じ反応を触媒する グルコキナーゼ glucokinase という分子が存在する(1)。
: グルコキナーゼは glucose-6-phosphate による阻害を受けない。
: グルコースへの親和性は HX の 1/50 → グルコースが豊富なときにのみ働く。
: グルコキナーゼは,グルコースが豊富なときに G6P を glycogen 合成へ流す働きがある。