10-23-2014 updated
電位依存性カルシウムチャネル voltage-dependent calcium channel (VDCC) は,他の多くのチャネルと同様に,複数のサブユニットから成る(1)。
α1 サブユニットが最も大きく,pore, voltage sensor, activation gate, inactivation gate などの重要な部位を含む。このほかに β,α2δ,γ サブユニットが知られている。これらは α1 サブユニットの機能を制御すると考えられている(1)。
Channel | Gene name | Characteristics, common blocker |
L-type (skeletal muscle) |
Cav1.1 |
膜電位の変化を筋小胞体に伝える。Nifedipine, amlodipine |
L-type (cardiac muscle) |
Cav1.2 |
心筋,平滑筋で発現。筋小胞体の RyR と共同して働く。開口時間が Cav2 と比較して短い。Nifedipine, amlodipine |
L-type (endocrine) |
Cav1.3 | 下垂体,pancreatic islet cell などの neuroendocrine cell で働く。インスリン分泌でも重要である。Nifedipine, amlodipine |
L-type (retina) |
Cav1.4 | この遺伝子の変異は,X-linked congenital night blindness を引き起こす。Nifedipine, amlodipine |
P/Q type |
Cav2.1 | ω-AgaLVA, ω-conotoxin MVIIC |
N-type | Cav2.2 | ω-conotoxin GVIA, ziconotide |
R-type | Cav2.3 | SNX482, Ni2+ |
T-type | Cav3.1 | Mibefradil, ethosuxamide, Ni2+ |
T-type | Cav3.2 | Mibefradil, ethosuxamide, Ni2+ |
T-type | Cav3.3 | Mibefradil, ethosuxamide, Ni2+ |
> Cav1, Cav2 は全て high-voltage activated, Cav3 は low-voltage activated である(1)。
Cav2 channels は原則として神経 neuron で機能する(1)。シナプス伝達 synaptic transmission にはCav2.1 および Cav2.2 が重要であるとされるが,Cav2.3 も何らかの役割を果たしていると考えられている(1)。
特異的なブロッカーが同定されているため,比較的機能解析が進んでいる(1)。
> 活動電位 action potential の発生によって開口する。膜電位 -40 mV で閉じる(1)。
細胞質タンパク質で,α1 サブユニットの膜移行や電位依存性に関連している(1)。
> α1 サブユニットの細胞内ループに結合している(1)。
> β4 サブユニットの変異は,てんかん epilepsy や運動失調 ataxia と関連している(1)。