t 検定を理解するために
以下の順に読んで下さい。
関連項目
このページでは,一元配置分散分析 one-way analysis of variance (ANOVA) について説明します。仮説検定 の考え方に馴染みのない方は,目次の 「t 検定を理解するために」 を先に読むことをお勧めします。
分散分析とは,試験の条件が結果に何らかの影響を与えたかどうかを,分散 variance を用いて調べる検定法 である(1)。 左側の図のようにデータが 2 群のときは t 検定を,右のように群が 3 つ以上のときは ANOVA を行い,結果が有意ならば多重検定を行うと覚えている人が多いだろう。
文献 2 より。
このページで解説する one-way ANOVA のポイントは以下の通りである。
検定方法の選び方の図も,参考に示しておく。
まず,ANOVA は 正規分布している集団を対象としたパラメトリック検定 である(1)。 導入部分では,文献 1 の表現を参考にしている。
要素 a1 = 全体の平均値 + Xa1 + Za1
要素 a2 = 全体の平均値 + Xa2 + Za2
...中略...
要素 c6 = 全体の平均値 + Xc6 + Zc6
自由度 |
偏差平方和 (sum of squares, SS) (X または Z を全部 2 乗して合計) |
平均平方 (mean square, MS) | 分散比(F値) | |
X(要因) | 2 |
Xa12 + Xa22 + ... + Xc62 |
(X の SS)/(X の自由度) |
(X の MS)/(Z の MS) |
Z(誤差) | 14 | Za12 + Za22 + ... + Zc62 | (Z の SS)/(Z の自由度) |